週次の案件提案
- 案件情報を集めるツールを動かす前に、所要時間と費用を示して許可を取る
- 足切り → 採点の順で評価し、上位は案件ページの本文まで読む
- 応募が殺到している案件は、倍率に応じて減点・足切り
- 一覧を示して止まる。応募文は、選ばれた案件だけ
制作事例 / AIエージェント
案件選び、応募文の下書き、返信の準備、受注後の要件整理、納品物の準備。開発以外の業務を、Claude Code で動く「AI社長」に任せ、毎週の業務として実際に回しています。 ただし、どの案件に応募するかを決めるのも、送るのも人です。AIに任せる範囲と人が判断するところを分ける、「業務をAIに任せる仕組み」の一例です。
背景
本業を持ちながらの副業は、使える時間が週10〜20時間ほどです。その中で、受注にまつわる周辺の業務が思った以上に時間を取っていました。
募集は週に100件以上。受けられるか・割に合うかを1件ずつ読んで判断するだけで、平日の夜が終わってしまう。
疲れていると条件の悪い案件にも手を出したくなる。応募するかどうかの線引きが、日によって変わってしまう。
応募文、要件の確認、使い方の説明書、納品のメッセージ。どれも大事だが、毎回ゼロから書くと重い。
しくみ
AI社長は判断材料をつくる役、オーナー(人)は決める役です。外部への送信が発生する手前では、AIは必ず止まって指示を待ちます。
AI社長/weekly
公開されている案件情報を、明文化した選定基準で100点満点に採点。基準を満たす案件を最大10件、推す理由・懸念点・競争の激しさ(倍率)を添えて一覧にします。応募文はまだ書きません。
オーナー
AI社長/apply
書く前に、クライアントの困りごと・納品後に業務がどう変わるかを整理したメモを残し、そのうえで下書きします。選ばれていない案件の下書きはつくりません。
オーナー
AI社長/reply
相手の質問に答える案と、こちらから確かめたいことを整理します。外部の連絡先へ誘導されたときは、サービス上で続けたいと伝える案にします。
オーナー
オーナー
この一言があるまで、AIは開発に着手しません。
AI社長/kickoff
目的・機能・受け入れ条件・範囲外を要件書にまとめ、足りない点をクライアントが答えやすい選択式の質問にします。
オーナー
AI社長/deliver
受け入れ条件を1つずつ実際に動かして確認。ソース、非エンジニア向けの使い方、設定の雛形、納品メッセージ案を準備します。
オーナー
業務の呼び出し方
業務ごとに手順書(カスタムコマンド)を6種類用意しました。毎回同じ品質で、抜け漏れなく進みます。
設計の要点
AIに業務を任せるときに大事なのは、賢さよりも「どこまで任せ、何を基準に判断させるか」だと考えています。
応募・メッセージ・納品・見積の確定は、AIの権限の外に置きました。AIが止まる場所を5か所に決め、指示があるまで先へ進みません。
強み・稼働条件・受けない案件を 事業定義.md、採点の配点を 選定基準.md に明文化。AIの判断に一貫性が出て、理由も説明できます。
提案ラインに届く案件が無い週は「今週は適切な案件なし」と報告します。10件そろえることより、判断材料として正直であることを優先しました。
強みに合っていても、応募が殺到している案件は受注の見込みがほとんどありません。倍率(応募数 ÷ 残り枠)で減点し、100倍以上は足切りにしました。応募文を書く手間を、勝ち目のある案件に回すためです。
全案件の状態(提案 → 応募済 → 受注 → 納品済)は 台帳.md だけが持ちます。提案済みの案件は次週の候補から自動で外れます。
以前に作った、案件情報を整理するツールは改変せず、データベースを読み取り専用で開く小さなスクリプトを挟みました。既存の仕組みを壊さずに機能を足す形です。
規約上グレーな依頼は採点前に足切り。クライアントから預かったデータやAPIキーは、案件フォルダの外へ出さないことを社長の規則にしています。
運用記録
実際に回した1週分の件数です。145件の募集から本文まで読んだのは21件、提案したのは5件でした。下の採点の表は、採点のしかたを示すための例です(案件名と点数は架空)。
145件
募集中の案件
21件
本文まで読んで判断
5件
提案(基準を満たす)
6件
保留(オーナー判断へ)
採点の例(案件名と点数は架空)
100点満点・破線が提案ライン(60点)
| 案件(架空の例) | 強みとの一致/40 | 実現性/20 | 報酬/20 | 受注の見込み/10 | 安全性/10 | 合計 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 社内マニュアルの検索ボット | 36 | 14 | 8 | 8 | 8 | 74 |
| 日報Excelの集計を自動化 | 28 | 18 | 10 | 6 | 8 | 70 |
| 問い合わせメールの仕分け | 32 | 12 | 12 | 4 | 6 | 66 |
| 見積書づくりの効率化 | 24 | 16 | 8 | 7 | 6 | 61 |
実際の提案では、案件名と点数の内訳に加えて「推す理由」「懸念点」「倍率」を文章で添えています。クライアントに配慮し、このページには実在の案件を載せていません。
足切りした案件も、理由を1行ずつ残しています。オーナーは提案だけでなく「なぜ外したか」まで確認できます。
構成と技術
規則・方針・手順・記録をすべてテキストファイルで持つので、中身を誰でも読めて、直すのも簡単です。
AI社長/ ├─ CLAUDE.md 会社の憲法(役割・止まる場所) ├─ 台帳.md 全案件の状態(唯一の記録) ├─ 会社方針/ │ ├─ 事業定義.md 強み・稼働条件・受けない案件 │ └─ 選定基準.md 採点の配点と提案ライン ├─ 週次提案/ 週ごとの提案(2026-W41.md …) ├─ 案件/<案件ID>/ 1案件1フォルダ │ ├─ 応募文.md │ ├─ 要件.md / 確認事項.md │ ├─ src/ 開発したツール │ └─ 納品/ 納品物一式 ├─ tools/ │ └─ candidates.py DBを読み取り専用で参照 └─ .claude/commands/ 業務の手順書 6種
ご提供できること
「AIが準備し、人が決める」「判断の基準を文書で渡す」という型は、受注業務に限らず使えます。たとえば、こんな形です。
要件がまだ曖昧な段階でも大丈夫です。今の業務の流れを伺い、AIに任せる部分と人が判断する部分の線引きからご提案します。ご相談は、このページをご覧になったサービス(クラウドソーシングなど)のメッセージ機能からお願いします。